レンタルサーバーとドメインとは?初心者向け解説
Webサイトやブログを始めたい!と思ったとき、必ず耳にするのが「レンタルサーバー」と「ドメイン」ですよね。でも、「それって一体なに?」「なんで必要なの?」と疑問に思う初心者さんも多いはず。
大丈夫!この記事では、Webサイト作りの第一歩となるレンタルサーバーとドメインについて、専門用語をなるべく使わずに、初心者さんにも分かりやすく解説していきますよ!例えるなら、Webサイトという「家」を建てるための「土地」と「住所」みたいなものなんです。
まずは、それぞれの役割から見ていきましょう!
レンタルサーバーの役割【Webサイトの土地】
レンタルサーバーは、一言でいうと「Webサイトのデータを置いておく場所」のこと。Webサイトって、文章や画像、デザインの情報など、たくさんのデータでできていますよね?それらのデータを保管しておくコンピューター(サーバー)を、インターネットを通じて借りられるサービスがレンタルサーバーなんです。
イメージとしては、Webサイトという「家」を建てるための「土地」を借りる感じ。自分で土地(サーバー)を用意して管理するのは大変だけど、レンタルサーバーなら専門の会社が管理してくれている土地を手軽に借りられるってわけです。だから「レンタル」サーバーって言うんですね!
この「土地」がないと、せっかく作ったWebサイトのデータを置く場所がないので、インターネット上で公開することができません。ホームページやブログをみんなに見てもらうためには、必須の存在なんですよ。
ドメインの役割【Webサイトの住所】
ドメインは、「インターネット上のWebサイトの住所」のこと。例えば、このサイトにアクセスするための「〇〇〇.com」や「△△△.jp」といった文字列がドメインです。
レンタルサーバーが「土地」だとしたら、ドメインはその土地に建てた「家」の「住所」にあたります。住所がないと、せっかく家を建てても誰もたどり着けませんよね?
インターネットの世界では、本来コンピューターが理解できる「IPアドレス」という数字の羅列(例: 192.0.2.1)で場所を特定しています。でも、数字の羅列なんて覚えにくいし、分かりにくいですよね…。そこで、人間にも分かりやすいようにIPアドレスに紐付けられた名前がドメインなんです。
「https://www.example.com」のように、ブラウザのアドレスバーに入力することで、目的のWebサイト(=レンタルサーバーに置かれたデータ)にアクセスできるようになります。覚えやすくて、信頼感にもつながる自分だけのオリジナルな住所が「独自ドメイン」と呼ばれるものです。
なぜレンタルサーバーとドメインが必要?関係性
ここまでで、レンタルサーバーが「土地」、ドメインが「住所」というイメージは掴めましたか? Webサイトを公開するためには、この「土地(レンタルサーバー)」と「住所(ドメイン)」の両方が必要不可欠なんです。
その関係性をまとめると…
- レンタルサーバー(土地):Webサイトのデータ(家の中身)を保管する場所を借りる。
- ドメイン(住所):その場所にたどり着くための分かりやすい住所を取得する。
- 紐付け:取得した住所(ドメイン)と土地(レンタルサーバー)を結びつける設定をする。
この3つのステップがあって、初めてインターネット上であなたのWebサイトが世界中の人からアクセスできる状態になります。
どちらか片方だけではWebサイトは公開できません。レンタルサーバーとドメインはセットで必要なんだ、と覚えておいてくださいね!
失敗しない!レンタルサーバーの選び方【初心者向け】
よし、レンタルサーバーが必要なのは分かった!でも、たくさんの会社やプランがあって、どれを選べばいいか分からない…と悩む初心者さんは多いですよね。大丈夫、選ぶときのポイントを押さえておけば、自分に合ったサーバーを見つけられますよ!
ここでは、特に初心者さんがチェックしておきたい4つのポイントを解説します。
サーバー種類(共用・VPS)の違い
レンタルサーバーには、主に「共用サーバー」と「VPS(仮想専用サーバー)」の2つのタイプがあります。(他にも専用サーバーなどがありますが、初心者の方はまずこの2つを知っておけばOK!)
| 種類 | 特徴 | メリット | デメリット | おすすめな人 |
|---|---|---|---|---|
| 共用サーバー | 1台のサーバーを複数ユーザーで共有するタイプ。マンションの一室を借りるイメージ。 | ・料金が安い ・サーバー管理の手間がない ・初心者でも扱いやすい |
・他のユーザーの影響を受けることがある ・自由なカスタマイズは制限される |
個人ブログ、小規模なサイト運営を始めたい初心者 |
| VPS | 1台のサーバー上に仮想的に専用の環境を作るタイプ。分譲マンションの一室を買うイメージ。 | ・共用サーバーより自由度が高い ・他のユーザーの影響を受けにくい ・専用サーバーよりは安い |
・サーバー管理の知識が必要 ・共用サーバーより料金が高い |
Webサービス開発、大規模サイト運営、サーバー知識がある中級者以上 |
初めてWebサイトを作る初心者さんには、断然「共用サーバー」がおすすめです!料金も手頃で、難しい設定や管理はサーバー会社にお任せできるので、コンテンツ作りに集中できますよ。
容量・転送量・速度のチェックポイント
サーバーを選ぶ上で、スペックも重要です。特に以下の3つはチェックしておきましょう。
- ディスク容量(ストレージ容量):Webサイトのデータ(画像、テキスト、動画など)をどれだけ保存できるか。
→ 初心者さんのブログなら、最初は100GB~300GBもあれば十分なことが多いです。写真や動画をたくさん使う予定なら、余裕を持った容量を選びましょう。 - データ転送量目安:Webサイトが閲覧される際に、サーバーからユーザーのブラウザへ送られるデータの総量。
→ これが少ないと、アクセスが集中したときにサイトが表示されなくなったり、遅くなったりします。「〇〇 GB/月」や「転送量無制限」といった表記を確認しましょう。無制限や、目安が大きなプランを選ぶと安心です。 - 表示速度:Webサイトがどれだけ速く表示されるか。
→ サイトの表示速度は、読者の満足度やSEO(検索エンジンでの表示順位)にも影響します。「SSD搭載」「HTTP/3対応」「LiteSpeed」などの高速化技術を採用しているサーバーがおすすめです。
最初はオーバースペック気味でも、後からプラン変更できるサーバー会社が多いので、迷ったら少し余裕のあるプランを選んでおくのも手です。
WordPress簡単インストール機能の有無
ブログやWebサイトを作るなら、「WordPress(ワードプレス)」という無料のCMS(コンテンツ管理システム)を使うのが主流です。プログラミング知識がなくても、簡単に記事の投稿やサイトのデザインができる便利なツールなんですよ。
多くのレンタルサーバーでは、このWordPressを数クリックで簡単にインストールできる機能を提供しています。この機能があれば、初心者さんでも面倒な設定なしにすぐにWordPressを始められます。
WordPressを使いたいと考えているなら、この「簡単インストール機能」があるかどうかは必ずチェックしましょう!ほとんどの主要なレンタルサーバーには搭載されていますが、念のため確認しておくと安心です。
サポート体制を確認しよう
特に初心者さんにとって、困ったときに頼れるサポート体制は非常に重要です!
- サポートの種類:電話、メール、チャットなど、どんな方法で問い合わせできるか?
- サポート対応時間:平日のみか、土日祝日も対応しているか? 24時間対応か?
- サポートの質:FAQやマニュアルは充実しているか? 初心者向けの解説は丁寧か?
サーバーの設定でつまづいたり、トラブルが発生したりしたときに、迅速かつ丁寧に対応してくれるサポートがあると心強いですよね。メールだけでなく、電話やチャットでのサポートがあると、すぐに解決したいときに便利です。
各社のWebサイトでサポート内容を確認したり、口コミを参考にしたりして、自分に合ったサポート体制のサーバーを選びましょう。
独自ドメイン取得!種類と選び方のポイント
Webサイトの「住所」となるドメイン。どうせなら、覚えやすくて自分らしい「独自ドメイン」を取得したいですよね!ここでは、ドメインの種類や選び方のポイント、注意点などを解説します。
ドメインの種類(.com .jpなど)の違い
ドメインの末尾部分(「.com」や「.jp」など)を「トップレベルドメイン(TLD)」と呼びます。これには色々な種類があって、それぞれ意味合いや取得条件が異なります。
代表的なものをいくつか見てみましょう!
| 種類 (TLD) | 分類 | 主な用途・意味合い | 取得条件 | 人気度・信頼性 |
|---|---|---|---|---|
| .com | gTLD (分野別トップレベルドメイン) |
Commercial(商業)が由来だが、現在は用途問わず世界中で最も広く使われている。 | 誰でも取得可能 | 非常に高い |
| .net | gTLD | Networkが由来。インターネット関連サービス向けだったが、現在は.com同様広く使われている。 | 誰でも取得可能 | 高い |
| .org | gTLD | Organization(非営利組織)が由来だが、現在は用途制限なし。 | 誰でも取得可能 | 比較的高い |
| .jp | ccTLD (国コードトップレベルドメイン) |
日本に割り当てられたドメイン。日本国内での信頼性が高い。 | 日本国内に住所があれば取得可能 | 非常に高い(特に日本国内) |
| .co.jp | 属性型JPドメイン | 日本国内で登記された企業のみが取得可能。企業の公式サイトとして高い信頼性。 | 日本で登記された企業(1組織1つのみ) | 極めて高い(法人) |
| .xyz / .tokyo など (新gTLD) |
新gTLD | 近年登場した様々な種類のドメイン。比較的安価なものも多い。 | 多くは誰でも取得可能 | 種類による(認知度はまだ低いものも) |
個人ブログや一般的なWebサイトなら、世界的に定番の「.com」や、日本での信頼性が高い「.jp」がおすすめです。迷ったらこのどちらかを選んでおけば間違いないでしょう。
企業の公式サイトなら「.co.jp」、非営利団体なら「.or.jp」など、サイトの性質に合わせて選ぶと、より信頼性が高まりますよ。
レンタルサーバー会社でのドメイン取得は便利?
ドメインは、ドメイン専門の登録業者(レジストラ)や、レンタルサーバー会社で取得できます。
結論から言うと、初心者さんはレンタルサーバーの契約と一緒にドメインを取得するのがおすすめです!その理由は…
- 管理がラク:サーバーとドメインの契約情報や支払い先が一つにまとまるので、管理画面も分かりやすく、更新忘れのリスクも減らせます。
- 設定が簡単:サーバーとドメインを同じ会社で契約すると、後述する「紐付け設定(ネームサーバー設定)」が自動で行われたり、簡単な操作で済んだりすることが多いです。
- 割引や無料特典があることも:レンタルサーバーの契約とセットで申し込むと、ドメインの取得費用や更新費用が割引されたり、無料になったりするキャンペーンを実施している会社が多いです!これはかなりお得!
もちろん、別々の会社で契約することも可能ですが、設定の手間や管理の煩雑さを考えると、特にこだわりがなければセットで申し込むのがスムーズでおすすめですよ。
希望ドメイン名の決め方と注意点
独自ドメインの名前(「example.com」の「example」の部分)は、自分で好きな文字列を決めることができます。ただし、いくつかルールや注意点があります。
ドメイン名を決める際のポイント:
- 短く、覚えやすい:長すぎると入力ミスも増えるし、覚えてもらいにくいです。
- サイト内容が連想できる:ブログ名やサービス名、自分の名前など、関連性のある文字列が良いでしょう。
- シンプルで入力しやすい:ハイフン(-)は使えますが、使いすぎると分かりにくくなることも。記号や難しいスペルは避けましょう。
- 他のサイトと被らない独自性:ありきたりな名前だと、他のサイトと混同される可能性があります。
注意点:
- 早い者勝ち!:ドメイン名は世界中でただ一つの住所なので、すでに他の誰かが使っている名前は取得できません。希望の名前が空いているか、ドメイン取得サービスの検索機能で必ず確認しましょう。
- 後から変更できない!:一度取得したドメイン名は、後から変更することができません。(どうしても変えたい場合は、新しいドメインを取得し直してサイトを引っ越す必要があります)慎重に決めましょう。
- 商標権に注意:有名な企業名やサービス名をそのまま使うのは避けましょう。商標権の侵害にあたる可能性があります。
- 日本語ドメインについて:「例えるなら.jp」のような日本語のドメインも取得できますが、一部の環境で表示が崩れたり、SNSでの共有時に長い英数字(Punycode)に変換されたりすることがあるので、初心者さんには英数字のドメインをおすすめします。
希望のドメイン名がいくつか候補がある場合は、早めに空き状況をチェックして、取得手続きを進めましょう!
ドメイン取得費用と更新料
ドメインは取得時だけでなく、維持するためにも費用(更新料)がかかります。料金はドメインの種類(.com, .jp など)や、取得する会社によって異なります。
費用の目安:
- 取得費用(初年度):年間数百円~数千円程度。「.com」や「.net」は比較的安価なことが多いです。「.jp」や「.co.jp」は少し高めになる傾向があります。キャンペーンで初年度無料や割引になっていることもよくあります!
- 更新費用(2年目以降):年間1,000円~5,000円程度が一般的。取得費用が安くても、更新費用は通常料金になることが多いので、必ず確認しましょう。
レンタルサーバーの「ドメイン永久無料特典」などを利用すれば、サーバーを契約している限りドメインの更新料も無料になる場合があり、長期的に見ると非常にお得です。これもサーバー選びの重要なポイントになりますね!
レンタルサーバーとドメインの契約・取得ステップ
さあ、いよいよレンタルサーバーとドメインを実際に契約・取得するステップです! 会社によって細かい手順は異なりますが、基本的な流れは同じです。ここでは、一般的な手順を見ていきましょう。
レンタルサーバーの申し込み手順
まずは、Webサイトの「土地」となるレンタルサーバーを申し込みます。
- レンタルサーバー会社を選ぶ:前の章で解説したポイント(種類、容量、速度、WordPress簡単インストール、サポート)を参考に、自分に合った会社とプランを選びます。
- 公式サイトから申し込む:選んだ会社の公式サイトへ行き、「申し込み」や「契約」ボタンをクリックします。
- プランを選択する:希望のプラン(例:スタンダードプラン、プレミアムプランなど)を選びます。
- 初期ドメインを決める(※必要な場合あり):サーバー契約時に、サーバー管理用の初期ドメイン(例: `userid.server-name.com`)を設定することがあります。これは後で取得する独自ドメインとは別物で、あまり表に出るものではありません。
- 契約期間を選ぶ:契約期間(例: 12ヶ月、24ヶ月、36ヶ月)を選択します。長期契約ほど月額料金が割引されることが多いです。
- ドメインを一緒に申し込むか選択:ここで独自ドメインも一緒に申し込むか聞かれることが多いです。「新規ドメインを取得する」を選び、希望のドメイン名を入力して空き状況を確認します。(すでにドメインを持っている場合や、別の会社で取得する場合は、その旨を選択します)
- 個人情報・支払い情報を入力:氏名、住所、メールアドレスなどの契約者情報と、クレジットカード情報などの支払い方法を入力します。
- 申し込み内容を確認し、完了:入力内容に間違いがないか確認し、申し込みを確定します。
申し込みが完了すると、サーバーアカウント情報(ログインID、パスワード、サーバー情報など)がメールで送られてくるので、大切に保管しておきましょう。
ドメイン名の取得・登録手順
レンタルサーバーの申し込み時に一緒にドメインを取得する場合、サーバー申し込みの流れの中で手続きが完了することがほとんどです。
もし、ドメインだけを別途取得する場合や、サーバー申し込み時に一緒に申し込まなかった場合は、以下のような手順になります。
- ドメイン取得サービスを選ぶ:ドメイン専門のレジストラ(お名前.com、ムームードメインなど)や、利用するレンタルサーバー会社のドメイン取得サービスを選びます。
- 希望のドメイン名を検索:取得したいドメイン名(例: `my-awesome-blog.com`)を入力し、空いているか検索します。
- ドメインを選択し、カートに入れる:空いていたら、希望のドメイン(.com, .jp など)を選んでカートに入れます。
- 契約年数を選択:ドメインの登録期間(通常1年~10年)を選びます。
- オプションを選択(Whois情報公開代行など):ドメイン登録者の情報は「Whois情報」としてインターネット上に公開される義務があります。個人のプライバシーを守るため、「Whois情報公開代行」サービス(無料の場合が多い)を必ず利用しましょう。これは、ドメイン取得会社の情報を代わりに公開してくれるサービスです。
- 個人情報・支払い情報を入力:契約者情報、支払い方法を入力します。
- 申し込み内容を確認し、完了:内容を確認して登録を完了します。
こちらも完了後、登録情報などがメールで送られてきます。
支払い方法と契約期間について
支払い方法や契約期間についても、いくつかポイントがあります。
支払い方法:
- クレジットカード払いが最も一般的で、手続きもスムーズです。自動更新設定もできるので、払い忘れを防げます。
- 銀行振込、コンビニ払い、口座振替などに対応している会社もありますが、手数料がかかったり、入金確認に時間がかかったりする場合があります。
契約期間:
- レンタルサーバーもドメインも、通常は年単位での契約となります。(月払いができるサーバーもありますが、割高になることが多いです)
- 長期契約(1年、2年、3年)ほど月額換算の料金が安くなる傾向があります。長く続ける予定なら、長期契約がお得です。
- 更新忘れに注意! 契約期間が切れると、サーバーが停止したり、ドメインが失効したりしてWebサイトが表示されなくなってしまいます。特にドメインは、失効すると第三者に取得されてしまう可能性も! 自動更新設定をしておくか、更新時期をしっかり管理しましょう。
必須作業!レンタルサーバーとドメインの紐付け設定
レンタルサーバー(土地)とドメイン(住所)を無事に契約・取得できたら、最後に「この住所(ドメイン)に来たら、この土地(サーバー)の情報を表示してね!」と設定する作業、つまり両者を紐付ける作業が必要です。これが「ネームサーバー設定」と呼ばれるものです。
ちょっと専門的に聞こえるかもしれませんが、手順通りに進めれば大丈夫! ここでは、なぜこの設定が必要なのか、どうやって設定するのかを解説します。
ネームサーバー設定とは?なぜ必要?
インターネットの世界では、ブラウザにドメイン名(例: `www.example.com`)が入力されると、「DNS(Domain Name System)サーバー」という、いわばインターネット上の電話帳のようなものに問い合わせが行われます。「このドメイン名は、どのIPアドレス(サーバーの場所)に対応していますか?」と。
そして、DNSサーバーが「そのドメインは、このIPアドレス(例: 192.0.2.1)ですよ」と教えてくれることで、ブラウザは目的のレンタルサーバーにアクセスし、Webサイトのデータを取得して表示できるのです。
この「どのDNSサーバーに問い合わせれば、正しいIPアドレスが分かるか」を指定するのが「ネームサーバー設定」です。
具体的には、ドメインを取得したサービス側で、「このドメインに関する情報は、〇〇(レンタルサーバー会社が指定するネームサーバー名)に聞きに行ってください」と設定します。
この設定を行わないと、せっかくドメインを取得しても、ブラウザがWebサイトのデータがどこにあるのか(どのサーバーにアクセスすればいいのか)分からず、サイトが表示されません。だから、この紐付け作業は必須なんです!
※レンタルサーバーとドメインを同じ会社で同時に申し込んだ場合、このネームサーバー設定が自動的に行われているか、簡単なボタン操作で完了することが多いです。その場合は、以下の複雑な手順は不要なこともありますので、各サービスの案内を確認してくださいね。
レンタルサーバー側でのドメイン設定
まず、レンタルサーバー側の管理画面で、「このサーバーで、このドメインを使いますよ」という宣言(設定)をする必要がある場合があります。
手順はサーバー会社によって異なりますが、一般的には以下の流れです。
- レンタルサーバーの管理画面(コントロールパネル)にログインします。
- 「ドメイン設定」「ドメイン追加」といったメニューを探します。
- 取得した独自ドメイン名(例: `my-awesome-blog.com`)を入力し、追加(登録)します。
- これでサーバー側は「このドメインからのアクセスを受け入れる準備ができました」という状態になります。
この設定をしないと、後でドメイン側でネームサーバーを設定しても、サーバーが「知らないドメインからのアクセスだな」と判断してしまい、サイトが表示されないことがあります。
ドメイン側でのネームサーバー変更手順
次に、ドメインを取得したサービス(ドメイン管理会社やレンタルサーバー会社のドメイン管理画面)で、ネームサーバー情報を変更します。
- ドメイン管理画面にログインします。(レンタルサーバーと別会社で取得した場合は、そのドメイン取得サービスの管理画面です)
- 管理しているドメイン一覧から、設定したいドメインを選択します。
- 「ネームサーバー設定」「DNS設定」「ネームサーバーの変更」といったメニューを探します。
- 現在のネームサーバー情報が表示されているので、それをレンタルサーバー会社から指定されたネームサーバー名に変更します。
- 通常、ネームサーバーは「ns1.server-company.com」「ns2.server-company.com」のように、複数(2つ~5つ程度)指定されます。すべて正確に入力しましょう。
- ネームサーバー情報は、レンタルサーバー契約時のメールや、サーバー管理画面のヘルプなどに記載されています。見当たらない場合は、サーバー会社のサポートに問い合わせてみましょう。
- 入力内容を確認し、「変更」「保存」「設定」などのボタンをクリックして完了です。
【重要】ネームサーバー情報の反映には時間がかかります!
設定を変更しても、すぐに反映されるわけではありません。インターネット全体に情報が行き渡るまで、数時間~最大で72時間(3日)程度かかる場合があります。設定後、しばらく待ってもサイトが表示されない場合は、焦らずに少し時間を置いてから再度確認してみましょう。
反映されたかどうかは、ブラウザで自分のドメインにアクセスしてみて、サーバーの初期画面やWordPressのインストール画面などが表示されればOKです!
レンタルサーバー・ドメインの疑問を解決!Q&A
最後に、レンタルサーバーやドメインに関して、初心者さんが抱きがちな疑問にお答えしていきます!
Q1. レンタルサーバーとドメインの費用相場は?
A1. 契約するプランやドメインの種類によって大きく異なりますが、一般的な目安としては以下の通りです。
| 項目 | 初期費用(目安) | 月額/年額費用(目安) | 備考 |
|---|---|---|---|
| レンタルサーバー (共用サーバー) |
0円 ~ 3,000円程度 | 月額 500円 ~ 1,500円程度 (年払いの場合) |
初期費用無料キャンペーンが多い。 長期契約割引あり。 |
| 独自ドメイン (.com, .jpなど) |
0円 ~ 3,000円程度 (取得費用/初年度) |
年額 1,000円 ~ 5,000円程度 (更新費用/2年目以降) |
サーバー契約特典で無料の場合あり。 TLDによって価格差が大きい。 |
| 合計 (初年度) | 年間 6,000円 ~ 20,000円程度 が一つの目安 | キャンペーン利用でさらに抑えられることも。 | |
個人ブログであれば、月額1,000円前後(サーバー代+ドメイン代)で十分なスペックのサーバーと独自ドメインを維持できることが多いですよ。
Q2. 無料レンタルサーバー・無料ドメインの注意点
A2. 「無料でWebサイトが持てるなら、そっちがいい!」と思うかもしれませんが、無料サービスには注意が必要です。
無料レンタルサーバーの注意点:
- 広告が表示されることが多い(自分の意図しない広告も)。
- 容量や転送量が非常に少ない。
- 独自ドメインが使えない、または制限がある。
- WordPressが使えない、または機能が制限される。
- サポートがない、または限定的。
- サーバーが不安定だったり、表示速度が遅かったりする。
- サービスが突然終了するリスクがある。
- 商用利用が禁止されている場合がある。
無料ドメイン(サブドメイン形式など)の注意点:
- ドメイン名が長くなる(例: `myname.free-domain.com`)。
- サービス提供元のドメインに依存するため、自分の資産にならない。
- サービスが終了すれば、そのドメインは使えなくなる。
- 社会的信用が得にくい。SEO的にも不利になる可能性がある。
趣味の範囲で一時的に試す程度なら良いかもしれませんが、本格的にブログやWebサイトを運営したい、長く続けたいと考えているなら、有料のレンタルサーバーと独自ドメインを取得することを強くおすすめします。月々数百円~千円程度の投資で、信頼性や自由度、将来性が格段に上がりますよ!
Q3. 後からサーバーやドメインの変更や移管はできる?
A3. はい、基本的には可能です!
レンタルサーバーの変更(移管・引っ越し):
- 今のサーバーのスペックに不満が出てきたり、もっと良いサービスを見つけたりした場合、別のレンタルサーバー会社にサイトデータを引っ越す(移管する)ことができます。
- WordPressサイトの移管は、プラグインを使ったり、サーバー会社が提供する移管代行サービスを利用したりする方法があります。
- ただし、データの移行や設定変更など、少し手間がかかる作業になります。サーバー選びは最初が肝心ですが、後からの変更も可能だと知っておくと安心ですね。
ドメインの移管:
- ドメインも、管理会社を変更(移管)することができます。例えば、A社で取得したドメインを、B社のレンタルサーバーと一緒に管理したい場合などに行います。
- 移管には、現在の管理会社で「認証コード(AuthCode)」を取得し、新しい管理会社で移管申請を行う、といった手続きが必要です。
- 注意点として、ドメイン取得直後(通常60日以内)や、有効期限間近、更新直後など、移管ができない期間が設けられている場合があります。また、移管には数日~1週間程度かかることがあります。
ドメイン名の変更:
- 前述の通り、一度取得したドメイン名そのものを変更することはできません。
- もしサイトの「住所」を変えたい場合は、新しいドメインを取得し直し、サイトのデータをそちらに引っ越し、古いドメインから新しいドメインへ転送設定(リダイレクト)を行う、という手順になります。
以上、レンタルサーバーとドメインの基礎知識から選び方、設定、Q&Aまで、初心者さん向けに解説してきました。少し難しく感じる部分もあったかもしれませんが、この記事があなたのWebサイト作りの第一歩を踏み出す助けになれば嬉しいです!まずは、自分に合ったレンタルサーバーと素敵なドメイン名を見つけるところから始めてみてくださいね!

